Tuesday, February 11, 2014

レッドブル・エアレース レギュレーション、2014シーズンの変更点

◆エンジンとプロペラ

今シーズンから、全チームに同じ規格のエンジンとプロペラが提供されることになりました。(改造禁止)

Standardised race-tuned Lycoming Thunderbolt AEIO-540-EXPLycoming社製)

Balazs Gardi/©Red Bull Content Pool


Standardized racing propellerHartzell社製)

Balazs Gardi/©Red Bull Content Pool


公平を期すため、どのエンジンがどのチームに提供されるか公開抽選が行われました。

*抽選のようすはこちら(動画)

Balazs Gardi/©Red Bull Content Pool

◆パイロンの規格

大きな変更点の一つとして、パイロンの高さが20mから25mへ引き上げられました。

形状にも改良が加えられ、これまでの円錐形から、非対称の傾きをもった設計に変更されています。

新しいパイロンは、強度の異なる9つのセグメントによって構成され、機体が接触すると瞬時に破砕し、機体に絡まないよう細断される特殊な繊維で作られています。

また、エアーで膨らんでいるパイロンは、風などの外的要因に影響されることなく自立していなければならず、その強度と安定性、2つの基本的な目的を果たすために絶妙なバランスが図られています。

パイロンについて(英語)


◆パイロンの種類・レーストラック

下記の4種類のエアゲート/パイロンでレーストラックが構成されます。

1.スタート/フィニッシュゲート(白黒チェッカー)

Photo by Taro Imahara/TIPP

2.シケインゲート(赤)
2本以上のパイロンで構成されるスラロームコース
シケインを構成する各パイロンの間隔は最低100m 


Photo by Taro Imahara/TIPP

3.レベルゲート(青)
2本のパイロンで構成され、水平に通過
レベルゲートを構成する2本のパイロンの間隔は13m
(エッジのウィングスパンは7.5m

Photo by Taro Imahara/TIPP

4.シングルパイロン(赤)

Photo by Taro Imahara/TIPP


今シーズンから、機体を90°傾けて2本のパイロンの間を通過するナイフエッジゲートが廃止。また、4本のパイロンの間を通過するHigh-G 270°クアドロターンも、パイロットのGロックを防止するために廃止されました。

◆ルール

パイロットは、各エアゲートの上部40%の範囲内を飛行しなければなりません。
スタートゲートへの進入速度は200ノット(時速370km)以下、
レース中の最大G10G超えてはなりません。


◇ DisqualificationDQ・失格)
s   コントロールされていない飛行
s   失速
s   セーフティーラインを超える飛行
s   パイロン周辺でのネガティブGターン
s   ゲート間の高さ10m以下の飛行
s   雲の中に入ってしまった場合
など、危険とみなされる飛行があった場合は失格となります。


◇ Did Not FinishDNF
s   パイロンヒット
s   レーストラックからの逸脱
s   スタートスピードリミット(200ノット・時速370km)の超過
s   最大G10Gを超えていた場合
s   Total minimum race massが規定重量よりも軽かった場合*

*フライト後、重量計測が行われ、規定重量よりも軽かった場合はDNFとなります。
 そのため、各チームはTotal massが規定に満たない場合は、安全な場所にバラスト(シートの底などに成型した鉛のプレート)を積み込むなどして重量調整を行います。

*Total minimum race massに含まれるもの
  ・機体
  ・燃料
  ・スモークオイル
  ・パイロット
  ・Gレーススーツ、ハーネス、パラシュート、ヘルメット
  ・スペアエア
  ・その他、搭載機器


◇ Safety Climb OutSCO
パイロットが、安全上の理由により、自身の判断(もしくはレースディレクターからの指示)でレースの継続を断念する場合、SCO宣言してレーストラックから離脱することが認められています。(但し、DQ扱い)


◇ペナルティ
s   不正確な飛行
  ・ Flying Too High(高すぎるパイロン通過)2秒のペナルティ
  ・Incorrect Level Flying 2秒のペナルティ
s   スモーク違反
  ・“Smoke On”のコールからスタート/フィニッシュゲートまでの間にスモークを出さなかった/出なかった場合、1秒のペナルティ


◆パイロット及び新レースフォーマット

パイロット 15名から12名に変更。

 ◇ Qualifying Day(予選)
s   本戦のスターティングポジションを決める予選フライト
s   2ラップの内、速かったほうのタイムが適用されます。



◇ Race Day(本戦)
s   予選のタイムにより2名ずつ、6つのヒートに分かれ、11で対戦。
s   各ヒートの勝者6名と、敗者の中で最速だった2名がスーパー8に進出。
s   スーパー8では、タイム順に上位4名がファイナル4へと進出。
s   ファイナル4ラウンドでは、パイロットたちは最速タイムを競い合う。
 最も速かった3名が表彰台に上がり、このラウンドでの最速パイロットがレースの覇者となります。



*レースフォーマット(拡大)はこちら


◇各順位の獲得ポイント

スーパー8進出でポイント獲得。
各レースの獲得ポイントの合計点で、そのシーズンの総合チャンピオンが決定します。

◆チャレンジャー・カップの新設

次世代のパイロットたちが、簡易化されたレースコースで実際のフライト経験をする「チャレンジャー・カップ」が新たに導入されます。

このレースは、レッドブル・エアレース本戦の前日に開催され、参加資格を与えられた若きパイロットたち(男女を問わず)は、レッドブル・エアレースのコースで貴重な実戦経験を積むことができます。

また、シーズン中のトレーニング・キャンプにも参加し、未来のキャリアにつながる機会がこのレースによって与えられます。


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レッドブル・エアレース・チーム室屋の最新情報は




Posted by Team MUROYA Racing/Red Bull Air Race


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